上着の袖に腕を通す時だけ肩が気になるのはなぜ?

普段は腕を上げてもそれほど気にならないのに、ジャケットやコートへ腕を通す瞬間だけ肩がつらい。

特に2本目の袖へ腕を入れる時、肩の前や奥につっぱるような感覚が出る。

このような場合、「肩が上がるかどうか」だけを確認しても分かりにくいことがあります。

上着を着る動作では、腕を後ろへ動かしたり、肘の向きを変えたり、肩甲骨や背中も一緒に動かしたりします。そのため、前や横へ腕を上げられていても、着替えだけ気になることがあります。

上着を着る時は腕を上げるだけではありません

棚の上へ手を伸ばす時は、腕を前や横から上げる動作が中心です。

一方、上着を着る時は少し違います。

最初の袖へ腕を入れたあと、反対側の袖を探すために腕を身体の後ろへ動かします。

その時には、

腕を後ろへ引く
肩を内側や外側へ回す
肘を曲げる
肩甲骨が位置を変える
背中も少しひねる

といった複数の動きが重なります。

そのため、「腕は上まで上がるから肩は大丈夫」とは言い切れません。

肩の動きは方向によって感じ方が変わります。

2本目の袖だけ通しにくいなら左右差も手がかりになります

例えば右腕から先に袖へ入れる時は平気なのに、左腕を後から通す時だけ肩が気になる。

反対の順番なら、それほどつらくない。

このような違いがある場合は、左右の肩の動きだけでなく、着替える順番にも注目してみましょう。

最初に袖へ入れた腕は比較的自由に動かせます。

しかし2本目の腕は、すでに服が身体へかかっているため動ける範囲が少し制限されます。

厚手のコートや伸びにくいジャケットでは、この違いがさらに大きくなります。

「肩が悪くなったから着られない」と決めつける前に、薄手の服と厚手の服で違いがあるかを比べてみるのも一つです。

肩の前がつっぱる時と奥が痛む時では見方が変わります

着替えで肩が気になるといっても、感じる場所は人によって違います。

肩の前が引っ張られる。

腕の付け根が詰まる感じがする。

肩の外側が痛む。

背中側までつっぱる。

この違いによって、確認したい動きも変わります。

特に、腕を後ろへ動かした時に鋭い痛みが出る場合は、「硬いからもっと伸ばそう」と無理に可動域を広げる必要はありません。

痛みのない範囲で、どの位置から気になるかを把握する方が大切です。

肩だけで袖を探そうとすると動きにくくなることがあります

上着を着る時、腕だけを後ろへ大きく回して袖を探す方がいます。

この時、胸や背中がほとんど動かず、肩だけで位置を合わせようとすると、肩まわりへ負担を感じることがあります。

一度、上着を着る動作をゆっくり行ってみてください。

2本目の袖へ腕を入れる時に、身体ごと少し袖の方向へ向ける。

必要であれば服を前へ引き寄せる。

腕だけを背中側へ伸ばしきらない。

こうすることで、袖を探すために必要な肩の動きを小さくできる場合があります。

着替えでは「肩を柔らかくする」より、「服と身体の距離を近づける」方が簡単なこともあります。

無理のないセルフケアは後ろへ強く引かないことから

肩が気になると、両手を背中で組んで腕を後ろへ伸ばすストレッチをしたくなるかもしれません。

しかし、着替えで痛みが出ている時に同じ方向へ強く伸ばすと、つらさが増す場合があります。

まずは痛みの出ない範囲で肩の動きを確認します。

椅子へ座り、腕を身体の横へ自然に下ろします。

肘を90度ほど曲げ、肘を身体につけたまま前腕をゆっくり外側へ開きます。

戻して、今度は無理のない範囲で内側へ動かします。

左右3〜5回程度で十分です。

肩をすくめたり、痛みを我慢して大きく動かしたりしないでください。

目的は可動域を競うことではなく、左右で動かしやすさが違うかを知ることです。

上着を着る時だけでなく日常の他の動作も比べてみましょう

着替え以外では問題がないのかも確認してみましょう。

エプロンを後ろで結ぶ。

ズボンの後ろポケットへ手を伸ばす。

シートベルトを取る。

髪を後ろでまとめる。

こうした動作でも同じ肩が気になるのであれば、「着替え」というより腕を後ろへ回す動きそのものが関係している可能性があります。

反対に、上着だけで気になるのであれば、服の厚さや着る順番、袖を探す時の身体の向きなども影響しているかもしれません。

同じ肩でも、どの場面で症状が出るかを分けることで身体の状態を整理しやすくなります。

腕が上がるだけでは分からない肩の動きもあります

整骨院元菊陽町光の森院では、着替えで肩が気になる方について、腕を上まで上げられるかだけを見るわけではありません。

腕を後ろへ回した時の肩の動き、肘の位置、肩甲骨や背中の使い方、左右差などを確認しながら、どの動作で負担を感じやすいのかを整理します。

特に、以前より明らかに動かせる範囲が狭くなった、夜間も肩が強く痛む、転倒後から動かしにくい、腕へ力が入りにくい、しびれを伴う場合などは、セルフケアだけで判断せず医療機関での確認も検討してください。

着替えにくさは肩の高さだけでは分かりません

上着を着る時だけ肩が気になると、「肩が硬くなった」と考えやすいものです。

ただ、着替えでは腕を上げる動きだけでなく、後ろへ回す、ひねる、背中を動かすといった動作が組み合わさっています。

次に上着を着る時は、痛みを我慢して一気に袖へ腕を入れるのではなく、

どちらの腕を先に入れると楽なのか。
身体ごと少し向きを変えるとどうか。
薄手と厚手の服で違いがあるか。

そんなところから比べてみてください。

肩の動きを「上がる・上がらない」だけで判断せず、実際に困っている着替えの動作から見ていくと、自分の肩の特徴が分かりやすくなります。

着替えの時に気になる肩の痛みや動かしにくさについて相談したい方はこちら

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