肩が上がりにくい時は胸まわりの動きも一緒に見てみよう
髪を乾かす時に腕を上げ続けるのがつらい。服を着替える時、以前より腕が上まで動きにくい。肩を回してみても、何となく引っかかる。
そんな時、「肩が硬くなった」と考える方は多いと思います。
ただ、腕を頭の上まで上げる動作は、肩の関節だけで完成するものではありません。肩甲骨や鎖骨が動き、その土台になる胸まわりや背中も姿勢に合わせて変化します。
そのため肩が上がりにくい時は、肩だけを強く伸ばす前に、胸から背中まで含めて上半身がどう動いているかを見ることが大切です。
腕を上げる時は肩甲骨も一緒に動いています
腕を真横や前から上げていくと、上腕骨だけが動いているように見えます。
実際には、腕が高くなるにつれて肩甲骨も肋骨の上を動きます。鎖骨もわずかに動きながら、腕を上まで運びやすい位置へ肩まわりを変えていきます。
つまり「腕を上げる」という一つの動作の中で、肩関節、肩甲骨、鎖骨が連動しています。
肩が上がりにくいからといって、必ず肩関節だけに問題があるとは限りません。
反対に、胸まわりが硬いから必ず肩が上がらなくなる、と決めつけることもできません。
どこで動きが止まりやすいのかを分けて見ることが必要です。
胸まわりが丸まった状態では腕の上げ方も変わります
デスクワークやスマートフォンを見る時間が続くと、胸を少し丸めた姿勢になることがあります。
その姿勢のまま腕を上げると、肩甲骨が動く土台となる背中の形も変わっています。
試しに、椅子で背中を丸めたまま腕を上げた時と、一度座り直してから腕を上げた時を比べてみると、動かしやすさが違う人もいます。
これは「猫背だから肩が悪い」という意味ではありません。
大切なのは、姿勢によって腕の上げ方が変わるかどうかです。
座っている時だけ上げにくい。
立つと少し動きやすい。
午前中より夕方の方が重い。
こうした違いがあれば、肩だけではなく上半身全体の使い方を考える材料になります。
胸の前が張る人と脇の奥が詰まる人では感覚が違います
腕を上げにくい方へ「胸が硬い」と一言で説明してしまうと、実際に困っている場所が分からなくなります。
腕を上げた時に、
胸の前が引っ張られる
脇の奥がつまる
肩の外側が痛む
背中が突っ張る
など、感じ方には違いがあります。
さらに、片腕だけなのか、両腕とも同じなのかによっても見方は変わります。
特に痛みがある場合は、「硬いから伸ばせばよい」と考えて強くストレッチしない方がよいこともあります。
どの高さから気になるのか、どこに違和感が出るのかを先に確認してみましょう。
胸を張れば肩が上がるとは限りません
肩が上がりにくい時、「胸を張って姿勢を良くすれば上がる」と考える方もいます。
しかし、腰を反らせるほど胸を突き出して腕を上げても、それは肩が動きやすくなったというより、別の場所で動きを補っている可能性があります。
腕を上げる時に確認したいのは、
腰が大きく反っていないか
あごが上を向いていないか
肩をすくめていないか
という点です。
腕の高さだけを増やそうとすると、身体はさまざまな場所を使って動きを補います。
「どこまで上がったか」だけでなく、「どうやって上げているか」まで見ると身体の特徴が分かりやすくなります。
テーブルを使うと肩を無理に上げずに上半身を動かせます
肩まわりが重いけれど、強い痛みはないという方は、テーブルを使った軽い動きを試してみてください。
椅子へ座り、両手から前腕をテーブルへ置きます。
そのまま手をゆっくり前へ滑らせながら、身体も少し前へ倒します。
肩を無理に押し込まず、「脇や背中が少し伸びる」と感じるところで止めます。
そこから元の位置へ戻します。
3〜5回程度で十分です。
腕だけを上へ持ち上げるのではなく、背中や肩甲骨も含めて上半身を動かすことが目的です。
痛みが強くなる、肩の奥で鋭く痛む、しびれが出る場合は中止してください。
肩が動かしにくい時ほど左右と姿勢を比べてみましょう
自宅で確認するなら、無理に可動域を測る必要はありません。
まず立った状態で左右の腕をそれぞれゆっくり上げます。
次に椅子へ座り、同じように上げてみます。
その際、
左右で高さが違うか
肩がすくむ側があるか
腰を反らさないと上がらないか
胸や脇の張り方が変わるか
を比べます。
この違いは診断をするためのものではありません。
「肩だけが動きにくいのか」「上半身の姿勢によって変化するのか」を整理するための材料です。
光の森院では肩だけでなく胸や背中の動きも確認します
整骨院元菊陽町光の森院では、腕が上がりにくい方について、肩の高さだけを確認するわけではありません。
腕を上げる時の肩甲骨の動き、胸から背中の姿勢、首や腰で動きを補っていないかなどを見ながら、どこで動きにくさが出ているのかを整理します。
特に、以前は問題なく上がっていた腕が急に動かしにくくなった場合や、転倒後から痛む、夜間も強く痛む、腕へ力が入りにくい、しびれを伴うといった場合は、セルフケアを続ける前に医療機関での確認も検討してください。
肩を上げる動きは上半身全体で考えてみましょう
肩が上がりにくくなると、肩を回す、強く伸ばすといった方法を試したくなるかもしれません。
しかし腕を上げる動作では、肩関節だけでなく肩甲骨や鎖骨、その土台になる胸や背中も一緒に動いています。
次に腕を上げた時は、高さだけを見るのではなく、
肩がすくんでいないか。
腰を反らせていないか。
胸や背中まで自然に動いているか。
そこまで一度比べてみてください。
肩だけを無理に柔らかくしようとするより、上半身のどこが動き、どこで止まりやすいのかを知ることが、肩の動かしやすさを考えるヒントになります。























