歩くと腰が重くなる方へ 股関節と歩幅から見直す腰痛
家を出た直後は特に問題がない。
ところが買い物や散歩で20分、30分と歩いているうちに腰が重くなり、帰る頃には腰へ手を当てたくなる。
座ると少し落ち着くため、「長く歩いたから疲れただけ」と考えている方もいるかもしれません。
歩いている時の腰痛は、歩数だけで決まるものではありません。
歩くたびに股関節や骨盤が動き、左右の脚へ体重を移しています。その連動が小さくなると、腰が代わりに動いたり、身体を支えたりする割合が増えることがあります。
歩くほど腰が重くなる場合は、腰の筋肉だけでなく、股関節の動き、左右への体重移動、歩幅なども確認したいところです。最初は平気でも時間とともにつらくなる方は、一歩ごとの小さな負担が積み重なっている可能性があります。
「歩き始め」ではなく「歩いた後」に出ることがヒントになります
腰痛について考える時は、痛みの強さだけではなく、いつ出るのかも重要です。
例えば、
最初の一歩から腰が気になる方。
10分ほど歩くと腰が重くなる方。
長く歩いた日の夜になってつらくなる方。
どれも「歩くと腰がつらい」状態ですが、身体で起きていることは同じとは限りません。
今回注目したいのは、歩き始めは問題ないのに、時間がたつほど腰の重さが増えてくるケースです。
この場合、一度の大きな動作よりも、小さな負担を何度も繰り返していることを考えます。
20分歩けば、かなりの回数の左右への体重移動が起こります。
一歩では気にならなくても、その動きを何度も繰り返した結果として腰まわりが疲れてくることがあります。
歩く時には腰よりも股関節が大きな役割を持っています
歩行では、前へ出した脚だけに注目しがちです。
実は、後ろに残った脚も重要です。
身体が前へ進む時、後ろ側の股関節が伸びることで次の一歩へ移りやすくなります。
この動きが小さいと、歩幅を確保するために腰を反らせたり、骨盤を必要以上に前へ動かしたりすることがあります。
すると歩く時間が長くなるほど、腰まわりの筋肉が疲れやすくなります。
特に、
- デスクワークで座る時間が長い
- 車移動が多い
- 普段あまり大股で歩かない
- 久しぶりに長距離を歩いた
という方では、日頃あまり使っていない股関節の動きを急に求められる場合があります。
ただし、歩く時の腰痛をすべて股関節だけで説明することはできません。
腰そのものの動きや筋肉の疲労、左右差なども合わせて見る必要があります。
歩幅を広げればよいわけではありません
「股関節を使うなら、大股で歩いた方がよいのでは」と思うかもしれません。
腰痛がある時に無理に歩幅を広げるのはおすすめしません。
普段より大きく脚を前後へ開けば、それだけ股関節や腰に求められる動きも増えます。
身体の準備ができていない状態で急に大股歩きを始めると、かえって腰がつらくなることもあります。
まず確認してほしいのは、自分の自然な歩幅で左右同じように歩けているかです。
片側だけ歩幅が狭い。
片脚へ体重を乗せる時間が短い。
片側の靴だけ減り方が大きく違う。
このような特徴があれば、腰だけでなく脚の使い方にも目を向けるきっかけになります。
歩き方を無理に矯正するのではなく、左右差に気づくところから始めてください。
長く歩く予定がある日は最初の5分を急がない
ウォーキングや買い物、旅行など、今日は少し長く歩くと分かっている日は、最初から速く歩かないことも工夫の一つです。
身体がまだ動きに慣れていない段階から大きな歩幅で急ぐと、腰や股関節へ負担が集まりやすくなります。
最初の5分ほどは、普段より少し小さめの歩幅で自然に身体を動かします。
腰を反らせて胸を張りすぎる必要もありません。
「良い姿勢で歩こう」と意識しすぎると、背中や腰を固めた状態になる方もいるためです。
歩きながら、
腕が自然に振れているか。
左右の脚へ順番に体重を乗せられているか。
腰だけが大きく揺れていないか。
このあたりを軽く確認してみてください。
途中で腰が重くなった場合は、無理に予定の距離を歩き切るより、一度休憩を入れる方がよい場合もあります。
「歩くと腰が痛い」と「脚まで違和感が出る」は分けて考えます
歩行中の腰痛については、腰だけに重さが出る場合と、お尻や脚まで症状が広がる場合を分けて考えたいところです。
歩いているうちに、
お尻から太ももにかけて痛みやしびれが出る。
脚が重くなって歩き続けにくい。
少し休むと再び歩きやすくなる。
このような変化がある場合は、単純な腰まわりの筋肉疲労だけとは限りません。
自己判断で歩く距離を増やしたり、強いストレッチを繰り返したりせず、状態を確認してください。
急に強いしびれが出た、脚へ力が入りにくい、歩行そのものが難しい、発熱や排尿・排便の異常などを伴う場合は、医療機関での確認が優先されることがあります。
腰だけでなく「一歩」を見ていくことがあります
整骨院元菊陽町光の森院では、歩くと腰が気になる方の場合、腰の状態に加えて股関節や骨盤の動き、左右への体重移動なども確認します。
立っている時には分かりにくい左右差が、歩く動作では見えてくる場合があるためです。
菊陽町で買い物や仕事、運動など日常的に歩く機会が多い方にとって、「歩かないようにする」ことだけでは現実的ではありません。
どの程度歩くとつらくなるのか、歩き始めと歩いた後で何が変わるのかを整理することで、身体を見る手がかりになります。
歩くことをやめる前に距離と時間を覚えておきましょう
いつも腰が重くなると、「今日は腰の調子が悪かった」とだけ記憶してしまいがちです。
次に歩く時は、
10分なのか。
30分なのか。
買い物袋を持った後なのか。
坂道を歩いた後なのか。
腰が気になり始めたタイミングを少しだけ覚えておいてください。
歩けた距離や時間が分かると、自分の腰痛をより具体的に説明できます。
「歩くと腰が痛いから、もうウォーキングはやめよう」と決める前に、一歩ごとの身体の使い方や症状が出るタイミングを確認してみてください。
腰だけを見るよりも、これからも歩き続けるためのヒントが見つかるかもしれません。























