普段から気をつけたい物を持ち上げる時に意識する腰の使い方
日常生活の中で、意外と負担がかかりやすい動作のひとつが「物を持ち上げる」動きです。たとえば、床に置かれた荷物を取るときや、お子さんを抱き上げる場面など、何気ない瞬間に腰を使う場面は思っているよりも多くあります。
このときの身体の使い方によって、腰にかかる負担は大きく変わってきます。実際に[整骨院元菊陽町光の森院]にも、重いものを持ち上げたあとに腰を痛めてしまったという方が多く来られます。
今回は、腰への負担を減らすために意識したい「持ち上げ方のポイント」を、柔道整復師の視点からお伝えします。毎日の動作の中に少しずつ取り入れることで、腰を守る大きな助けとなります。
腰を痛めやすい「間違った持ち方」とは?
まず、よく見られる腰を痛めやすい動作について確認してみましょう。
多くの方が行いやすいのが、膝を伸ばしたまま、腰だけを曲げて物を持ち上げる方法です。この動作では、腰の筋肉や背骨まわりの関節に大きな負担がかかってしまいます。さらに、その状態で急に立ち上がろうとすると、筋肉や靭帯が引っ張られて違和感や痛みが出やすくなってしまいます。
腰まわりの不調は、突然起こるというよりも、日々の小さな積み重ねで生じることが多いため、「今日は大丈夫だったから」と油断せずに、普段から意識しておくことがとても大切です。
腰にやさしい「正しい持ち上げ方」のコツ
では、腰を守るためにはどんな動き方を心掛けると良いのでしょうか。以下のポイントを意識してみてください。
■ 膝をしっかり曲げて身体を落とす
まず、物を持ち上げるときは、腰を曲げるのではなく膝を使って身体を下ろすことが基本です。膝と股関節をしっかりと曲げて、背筋をまっすぐに保ちながら物に近づいていくようなイメージで動いてみてください。
背中が丸くなってしまうと、腰に負担が集中しやすくなります。胸を少し張るような意識を持つことで、自然と背中が伸びた状態を保ちやすくなります。
■ 物は身体に近づけて持つ
荷物を持ち上げるとき、腕を伸ばしたまま遠くの物を持とうとすると、その分腰まわりの筋肉が余計に働くことになります。なるべく物を身体に近づけて持ち、重心を安定させるようにすると、腰への負担をやわらげることができます。
重い荷物を持つときには、できれば一気に持ち上げず、いったん膝の上に乗せてから身体に引き寄せるようにすると安全です。
■ 腰ではなく脚で支える意識を持つ
持ち上げるときに力を入れる場所は、腰ではなく太ももやお尻の筋肉を使うことが理想的です。特に太ももの前側や内もも、お尻まわりの筋肉がしっかり働くと、腰への負担を分散しやすくなります。
また、普段から軽いスクワットなどで下半身の筋力を保っておくと、動作もスムーズになりやすいです。
こんなときには一呼吸置くのも大切です
忙しい日常の中では、つい急いで動いてしまいがちですが、「重そうだな」と感じる物を持ち上げるときこそ、一呼吸おいて姿勢を整えることが大切です。
また、腰に不安があるときは無理をせず、できれば誰かに手伝ってもらうことも選択肢に入れてみてください。無理な動きはその後の身体の状態にも影響しやすくなってしまいます。
[整骨院元菊陽町光の森院]では、腰に負担がかかりにくい身体の使い方のご相談も受け付けております。ご自身の身体の癖を知ることで、日常の動作がぐっと楽になるケースも多く見られます。
おわりに
物を持ち上げるという日常的な動作も、身体の使い方ひとつで腰への負担が変わってきます。ちょっとした意識の積み重ねが、腰まわりの不調を防ぐための大切な一歩になります。
特別な運動をしなくても、普段の姿勢や動き方を見直すだけで身体は少しずつ変わっていきます。「なんとなく腰が疲れやすい」と感じる方は、ぜひ今日から持ち上げ動作を見直してみてください。
身体のサインに優しく気づきながら、日々を快適に過ごすお手伝いができればと思います。お困りの際には、[整骨院元菊陽町光の森院]へお気軽にご相談ください。