猫背になる人はどこの筋肉が弱い?正しい姿勢を維持する為の筋力トレーニング
背中が丸まってしまう猫背は、見た目の印象だけでなく、肩こりや呼吸の浅さ、内臓への負担にもつながってしまうことがあるため、できるだけ早いうちから意識しておきたいポイントです。
多くの方が「姿勢を良くしよう」と意識しますが、実際には筋肉のバランスが崩れていることで、まっすぐな姿勢を保つのが難しくなっていることが少なくありません。
今回は、猫背になりやすい方に共通する筋肉の弱さと、日常の中で無理なく取り組める筋力トレーニングについてご紹介いたします。
この内容は、私がこれまでに15000人以上の身体を整えてきた経験をもとに、整骨院元菊陽町光の森院でも実際にお伝えしている方法です。
猫背の人に共通する筋肉の特徴
猫背になりやすい方に多く見られるのが、「身体の前側にある筋肉が縮みやすく、後ろ側の筋肉がうまく使えていない」という傾向です。具体的には、次の筋肉が影響を受けやすくなっています。
1. 僧帽筋(そうぼうきん)上部・中部
肩甲骨を正しい位置に保つために働く筋肉です。デスクワークやスマートフォンの使用が続くと、この筋肉がうまく使われず、背中が丸まりやすくなります。
2. 脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)
背骨を支える大切な筋肉です。ここが弱まると、身体を起こす力が不足してしまい、猫背の姿勢が楽に感じてしまうことがあります。
3. 腹横筋(ふくおうきん)や腹斜筋(ふくしゃきん)
体幹の安定に関わるインナーマッスルです。外から見えにくい筋肉ですが、ここがしっかり働くことで、姿勢を支える土台が安定します。
正しい姿勢を維持するためにおすすめのトレーニング
筋肉は、適切に使ってあげることで徐々に機能を取り戻していきます。以下では、日常の中で無理なく取り組める簡単なトレーニングをご紹介します。
① タオルを使った肩甲骨寄せ運動
両手でフェイスタオルの端を持ち、肩幅よりやや広めに構えます。
背筋を伸ばしながら、タオルを引っ張るようにして両腕を開きます。
肩甲骨を寄せるように意識しながら、ゆっくり10回繰り返しましょう。
この運動では、僧帽筋や肩甲骨周囲の筋肉に刺激が入りやすくなります。
② 壁を使った姿勢チェック&キープ
壁に背を向けて立ち、かかと・お尻・背中・後頭部が壁につくようにします。
この姿勢を30秒キープし、自然な呼吸を意識します。
慣れてきたら、1分ほどキープしてみましょう。
姿勢の確認にもなり、脊柱起立筋をやさしく鍛える効果が期待できます。
③ ドローイン(腹横筋トレーニング)
仰向けで膝を立てて寝ます。
鼻から息を吸いながらお腹をふくらませ、ゆっくり口から吐きながらお腹をへこませていきます。
息を吐ききった状態を10秒キープし、5〜10回ほど繰り返します。
このトレーニングは、インナーマッスルの腹横筋を意識的に使いやすくするため、体幹の安定に役立ちます。
日常の意識が姿勢改善のカギ
筋トレと聞くと「つらそう」と感じる方もいらっしゃいますが、日常に少し取り入れるだけでも姿勢は少しずつ変わっていきます。
立つときに「頭が糸で引かれているように意識する」、座るときに「骨盤を立てて座る」など、少しの意識が筋肉の活性化につながりやすくなります。
姿勢について不安を感じたら
もしトレーニングを続けていても、肩に違和感が残る、左右のバランスに差があるといった感覚があれば、一度身体の状態を確認してもらうことをおすすめします。
整骨院元菊陽町光の森院では、一人ひとりの姿勢や筋肉の使い方を見ながら、無理のないサポートを行っています。
猫背の改善には、「筋肉のバランスを整えること」が大きなポイントになります。正しい筋肉をきちんと使って、身体にとって心地よい姿勢を取り戻していきましょう。今日からできることを一つずつ、ぜひ生活に取り入れてみてください。